子育てをきっかけに防災を考える【プラス防災代表 坂本真理さん】
[vc_row][vc_column][vc_column_text]長男が保育園から小学校に入学するとき、こどもが一人で帰ってくるという事実に直面した。保育園や幼稚園は送り迎えが一般的であり、こどもが一人、もしくはこどもたちだけで行動するということを小学校で初めて体験する。
そのような大人のいないタイミングで地震などの思いがけないアクシデントがあったらどうするのか。
その疑問から防災の勉強を始め、「防災士」を取得し、関西大学大学院社会安全研究科で防災教育について研究を始めた。在学中に次男を出産したため、休学を挟み5年かけての修了である。
「防災士」資格は2日間研修を受け、試験を受け合格し、赤十字や消防局などで開催されている普通救命講習を受講したものに与えられる民間資格である。阪神淡路大震災をきっかけに市民の防災力向上のために創設された資格であり、平成28年2月現在で約10万人の資格保持者がいる。
活動内容はボランティアとして活動するもの、仕事に直結しているものなど様々である。
学校での防災教育は必要であると言われながらも、進まない。その理由のひとつとして、学校は「読み書き算数を修得する場である」から、国語や算数などの学習が優先されること、それから「生活科」や「総合的な学習の時間」の中で学習すべき領域が防災のほかにも金銭教育や職業教育、情報教育、食育、交通安全教育、防犯教育、国際理解教育、環境教育など多岐にわたり、時間数の確保が難しいことがあげられる。
そのような背景から防災絵本「こんなときどうする!?」を出版した。こんなときどうする!?の問いかけを繰り返すことで、子どもや読み聞かせしている大人の両方に「考える」きっかけを与え、正解は一つではなく、最適な解を考えるきっかけとなるような構成になっている。
やさしいほっとする絵で、防災対策は特別なことではなく、普段の生活の延長にあるものであることを考えるきっかけづくりになれば幸いである。[/vc_column_text][/vc_column][/vc_row][vc_row text_color="#000000″][vc_column][vc_column_text]
坂本 真理 プロフィール
プラス防災代表。女性の視点からの防災対策として防災講演や防災イベント企画などに従事。大阪府学校防災アドバイザー、大阪市男女共同参画審議会委員、水防団団員。長男は関西最年少の防災士として防災イベントで活躍中。関西大学社会安全研究科修了。修士(学術)。 1972年生まれ。12歳男子と4歳男子を育児中のシングルマザー。[/vc_column_text][/vc_column][/vc_row]