【完成】ぼうさいサンタの絵本ができました
保育園や幼稚園、小学校での避難訓練は、訓練の目的や意義を伝えるのが難しいと現場の先生からお声をいただいていました。
「とりあえずカタチだけ覚えてくれたらいい」と思われがちな避難訓練ですが、これからの人生で最も多くの災害を経験するであろう子どもたちこそ、幼少期からしっかりと防災のチカラを身につけてほしい。
そこで、保育園や幼稚園の先生、絵本の読み聞かせの先生、子育て中のママなど、日々子どもたちに近い場所で成長を見守っているこどもに関連する分野の専門家が集まり、防災絵本づくりに取り組んできました。
このたび、「ぼうさいサンタとひなんくんれん 〜じしんへん〜」が完成し、大阪を中心にいくつかの園や子ども関連の施設で実際の活用が始まっています。
▶︎ヤングケアラーの人々の思いや願いを取り入れました
一方、日常的に家族の世話や介護などに携わる子どもや若者のことを「ヤングケアラー」と呼ぶことがあります。昨年来、ヤングケアラーの当事者からお話をお聞きし、災害から自分も家族も守るために私たちができることはないか、模索を続けてきました。
彼らは日常的に家族の命を守る役割を担い、学校生活の継続はもちろん、勉強時間の確保や進路選択にも迷いや悩みを抱えがちであり、自分のことを心配し、励まし、愛してくれる大人の存在が欠かせません。大阪にも数多くの支援団体やグループが存在し、元当事者の若者らがきめ細かなサポートをされています。
学校になかなか行けなかったから避難訓練もあまり参加したことがないし、防災について知ろうという気持ちもあまりなかったという当事者の声を聞いたことをきっかけに、彼らがヤングケアラーになる前の幼少期から防災にやさしく、楽しく触れるツールの一つとしての意味も持たせたいと考えるようになりました。
絵本の後ろのページには、自分や家族のこと、大切な人のことを書いたり、好きな写真を貼ったり、塗り絵ができるページを設け、自分だけの絵本として大切に手元に置いていただける工夫をしています。































