おやこ防災サロン 第3回

第3回 食べながら備える「ローリングストック法」ってなに?

9月10日(土)一心寺シアター倶楽

 

 

避難所開設の流れと食料備蓄の大切さについて(お話:天王寺区役所危機管理課 吉岡和幸さん)

一人当たりの避難所の広さは、1.8平方メートル(およそ畳一枚分)と言われています。
そのスペースで寝て起きて生活するだけでなく、個人の荷物も全て置かないといけないということをまず念頭に入れておきましょう。

しかも、地震が起きてすぐに避難所の中に入れるわけでありません。まずは避難所(体育館など)の安全確認や避難所運営者の到着などを待つ必要があるのです。
避難所が危険と判断されると校庭や公園などで長時間過ごすことになる可能性も考えておかないといけません。

さらには、避難所の中に入れた後でも、家族ごとの場所の割り当てや非常用の物資の配布にはさらに時間がかかることがあるということを知っておくことが大切です。

 

このように、地震発生後私たちがどのような環境下に置かれるかと言うことは、その後発生する地震の大きさや回数、天候や気象条件、周辺地域の被災状況などによって大きく左右されます。

 

地震が起きたら必ず避難所に行かないといけないと思っている方も多いと思いますが、必ずしもそうではありません。

自宅の損壊がなく安全に過ごす場所がある、ライフラインが使える場合などは「自宅避難」の方が過ごしやすい場合もあります。「何が何でも避難所」ではなく、より安全で家族がストレスなく過ごせる場所はどこかという基準で判断してもらいたいと思います。

 

その時に不可欠なのが水や食料です。地震発生後、市や区のレベルで災害対策本部が組織され、各避難所の状況を確認し、必要な物資の手配を行いますが、物資が各避難所に行き渡るまで3日程度かかると言われています。水や食料は命をつなぐために非常に重要なものですから、非常時に備えた準備を各家庭でぜひ行って欲しいと思います。

 

最近はスーパーでも非常食が買えるようになりました。水や湯を注ぐだけで米飯になる「アルファ化米」やパンの缶詰など、美味しくて手に入りやすいものが増えてきました。
非常食は賞味期限が長いため、非常持出袋に入れたまま実際に消費されずに賞味期限を迎えてしまうことが多く、割高感を感じる方も多いのではないでしょうか。

 

そんな非常食を無駄なく使う合理的な方法として「ローリングストック法」があります。ローリングストック法は、非常食に限らずレトルトカレーや缶詰など、比較的賞味期限が長いものを備蓄しながら消費もしていくという方法です。
非常持出袋に入れたままにしないで、日常の食生活に少しづつ消費していき、使った分を新しいものと入れ替えるという至って簡単な方法です。

 

避難生活が長期に及ぶと食のバランスが崩れ、栄養が偏ったりストレスの原因になります。特に小さな子どもは不自由な生活の中、好きなものが食べられないことが大きな負担になります。カップラーメンやスープの素、お菓子など、家族が日頃食べ慣れたもの、子どもが好きなものをストックしておくと安心感があると思います。

 

ワークショップ
「アルファ化米」と「パンの缶詰」を実際に作って試食

「アルファ化米」はパックを開けて袋の内側に書いてある水位線まで水または湯を注ぐ。水の場合は90分、熱湯の場合は20~30分で柔らかい米飯が完成します。水の量を増やすと高齢の方も食べやすいおかゆになります。白米のシンプルな味が苦手な小さな子どもには、野菜や小魚のふりかけを用意しておくと不足しがちな栄養も補えます。

「パンの缶詰」は缶詰とは思えないくらい焼きたての香りと食感。プレーンのほかメープルやチョコ、レーズンやくるみ入りなどレパートリーも豊富で、パン派の方や子どもには嬉しい非常食だと思いました。

他に、アレルギーや持病のある家族のいる家庭では、家族が食べ慣れたものをしっかり準備しておくことが大切だということもお伝えしました。

 

【参加者の声】
アルファ化米は白米のほか五目ご飯など工夫がなされたものが多く、実際に食べてみると非常食とは思えないほど美味しいです。ただでさえ不安な避難生活の中で温かいご飯が食べられると、とても幸せなありがたい気持ちになりそうです。パンの缶詰は初めて食べましたが毎日食べているパンよりも美味しくて驚きました。屋外キャンプの際にローリングストック法を取り入れて非常食を活用してもいいと思いました。

 

 

東日本や熊本でも大活躍の「ダンボールベッド」を組み立てて寝心地を確認

熊本の被災地では、狭い空間、プライバシーが確保されない避難所生活を避けて、特に赤ちゃんや小さな子ども、高齢者、ペットがいる家族は自家用車やテントで暮らす姿も多く見られました。

過去の震災でも、足腰が弱い高齢者が体育館の固い床の上や狭い車中で長時間過ごすことはエコノミークラス症候群や体調不良を引き起こす可能性もあります。

 

エコノミークラス症候群:
長時間(概ね6時間程度)同じ姿勢でいることで脚の静脈の血行が悪くなり、脚に血栓(血の塊)ができる。血栓が静脈から心臓を通って肺の動脈に詰まると、呼吸困難や全身の血液循環に支障をきたし、最悪の場合死亡することがある危険な病気。

 

そうした状況を少しでも改善できたらという想いで、大阪のダンボールメーカー「Jパックス」が開発した「ダンボールベッド」。東日本や熊本の被災地でも多くの高齢者や障害のある方の健康維持につながった実績から、全国の自治体でも災害時に導入する動きがあります。

 

img_1987参加者のみなさんでダンボール製のパーツを組み立ててベッドを作りました。
床の上でビニールシートを敷いて寝ることに比べると身体への負担も格段に軽く、さらにベッドの下の部分には衣類や貴重品などの収納もできることから避難所スペースを有効に使う上でも画期的なアイデアだと感じました。

 

災害時に想定される避難所の様子や食料事情などを知ったことで、小さな子どもや高齢者、持病のある家族のいる家庭では何が必要か、日々の暮らしの中でどう備えていけばいいのかなど、 具体的なイメージを持っていただくことができました。

 

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まとめ、記録:ママコミュ!ドットコム

 

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